米が炊けるまでの話
ハロウィンフェニックス

10月31日(木)、ゴッサムシティの夜です。

 

 

 

夜8時の頃だろうか、立川駅でゾンビと遭遇した。

シベリアンハスキーのような眼、口元は真っ赤。

この世の終わりである。

 

 

 

おそらく八王子で一人、豊田で二人、日野で五人喰ったのだろう。

しかしまだまだ喰いたりないようで

タピオカ片手にニヤニヤしながら近づいてくる。

 

 

 

あぁ、世界堂にタント紙を3枚買いに来ただけなのに

私はここでゾンビに喰われて終わるのか。

 

 

 

こんな事ならオンラインショップで買えばよかった。

駅前のなんとなく気になっていたキャバレーに行っておくんだった。

アイコスのまだ試していない味も吸えばよかった。

三島由紀夫は寿司屋でトロばっかり食って板前を困らせたんだよと誰か一人にでも言いたかった。

 

 

 

どうやら思考回路にも各駅と特急がある。

普段は止まらない脳内の駅にこの数秒間で次々と下車していく。

そしてくだらない停車駅にうんざりしてまだ私は死ねんのだ、と現実に戻ってきた。

 

 

 

もうタント紙なんてどうでもいい。

今は紙の購入より命の確保である。

 

 

 

しかし駅にゾンビがいるのだから、市内はゾンビだらけだろう。

とにかく大きくて頑丈そうな建物に逃げよう。私は走り出した。

 

 

 

しばらくするとある建物が目に入った。

ここなら大丈夫そうだ。急いで扉を開け中に入ると広い空間に機械が並んでいる。

どうやらここでチケットを買わないと更に奥には入れないようだ。

 

 

 

仕方がないのでここでチケットを買った。

小腹も空いていたのでポテトとペプシコーラも購入。

エレベーターで4階に上がると薄暗い部屋に通された。

席に着くと、間も無く照明も暗くなった。

そして目の前の大きな大きなスクリーンに、一人の男が現れた。

 

 

 

彼も口元は真っ赤だったが、ゾンビではなくピエロだった。

 

 

 

おやすみ日本

 

 

 

 

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